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2分に1回。
これは5月14日(金曜)深夜2時台に、名タクの配車センターにかかった受注電話の回数です。
深夜2時台は、1日のうちで最もご注文が少ない時間帯。それでも1時間で33回、つまり2分に1回は電話が鳴り響いたことになります。
ちなみに3時台もほぼ同数、夜が白みかける4時台になるとぐっと増え、2分で3回は受話器を取りました。逆に深夜1時台は、前日の余韻を残しているとはいえ、2分で2回。
この数字は曜日や月により増減があるものの、時間帯による分布はほぼ同じです。人々は深夜1時台よりも、早朝4時台によく動くのですね。
ちなみに深夜のご注文は、飲食関係のお店からが圧倒的。他に看護師さんなど、夜勤の方にもご利用いただいています。
24時間営業の名タクでは、深夜にもタクシー約1300台がフル稼働し、配車センターでは約10人が交替で仮眠を取りながら、受注と配車にあたっています。また5つの基地でもそれぞれ3人が夜勤につき、業務をこなしています。
配車センター
配車センターの夜は、窓の外の夜景を眺めている暇もないほど。例えば深夜2時台、電話が鳴るのは2分に1回といっても、1件の対応には数分かかります。そこで4人が受注にあたり、無線配車は1人でこなすのが基本。
電話は配車依頼だけではありません。愛知県警から犯人追跡の協力要請。事故発生や豪雨で通行止めになった、というドライバーからの道路情報。こういう緊急ニュースは、全車両に即座に流します。また街が眠りにつく深夜2時ごろはドライバーの気も緩みがち。そこで「車間距離を保って、安全に走行してください」と、安全運転を喚起する無線も流します。
その合間を縫って予約をチェックし、忘れ物の記録をパソコンに入力し…。東の空が白みかけるころにはご注文の電話がひっきりなしに鳴りはじめ、やがてその日当番のチームや日勤の配車係が、朝の活気を連れて出勤してきます。
朝8時半。24時間の勤務を終えた配車係は、心地よい疲れと安堵感に包まれて、帰路につきます。
ドライバー
ドライバーの深夜は、栄や駅周辺の繁華街が、中心。「欲しいとき、そこに名タク」を合言葉に、街の動きを読んで流します。時おり入る無線配車に耳を傾けながら。
ホッと一段落ついた深夜2時ごろには、「深夜点呼」が義務づけられています。所属基地に電話を入れて名前を言う、といういたって簡単なことですが、必ず車から降り、公衆電話でかけるのがルール。狙いはもちろん眠気を払い、安全運転を遂行すること。基地の夜勤担当者は、この電話を受けるのが大きな仕事です。
基地に深夜点呼の電話がまだ鳴り止まない2時半ごろから、勤務を終えた車がぼつぼつ帰ってきます。マットや灰皿をきれいに洗い、1日の汚れをぬぐうドライバー。その横で新しい1日に向って走り出すドライバー。早朝の基地は、循環する生命のような活気に満ちています。
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