この記事は2007年6月のものです。現在の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。

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 コスタリカは北米大陸と南米大陸のちょうど中間。ガラスの砂時計を思い浮かべてください。真ん中の細くくびれた部分にそっくりですね。

 四国と九州を合わせたほどの熱帯の国に、東と西から太平洋とカリブの波が打ち寄せる。中央は標高1000メートル以上の火山帯。この変化に富んだ地形のおかげで、自然がほんと、すばらしい!

 なにしろ国土の24%が国立公園、地球上の動植物の5%が棲息しているほど。幻の鳥ケッツアルから大ヘビ、ワニ、毒グモ、ピラニア。まさに野生の大国。

 スペイン語で「豊かな海岸」を意味するコスタリカは、かのコロンブスが名付け親とか。よくわかりますね、その気持ち。

 その自然を満喫しようと訪れる観光客は引きも切らずで、拠点となる首都サンホセは活気にあふれています。人口は200万人。熱帯ながら標高1100メートルの高地なので、年間平均気温は22度と常春の快適さ。

 交通機関も充実していますが、難点は道路の狭さですね。おまけに車がいっぱいなので市内はほとんどが一方通行。

 とくに朝と夕方は大渋滞で、普通なら車で30分の空港まで2時間かかることも。この解消策として、今では市内への乗り入れ制限が実施されるようになりました。

 さて観光客の足となれば、もちろんタクシー。メーター制で市内に約1200台。いずれも赤い車体に表示灯がありますからすぐわかります。

 乗り方も簡単。専用の乗り場のほか、電話手配もできるし、手を挙げれば止まってくれますから、日本と同じですね。

 違うのはこちらには、はっきりした住所がないこと。乗ったら有名な建物を目当てに、そこから何メートルという具合に説明するのがコスタリカ流です。 

 もう一つドライバー氏の運転ぶりも特徴的ですね。クラクションを鳴らし、無理な割り込みや追い越しをしなくては、お客さまに失礼だと思っている「職務に忠実派」から、逆にどれだけ後続車が続こうと、どこ吹く風の「のんびり派」まで。

 まあこれも開放的なカリブ風ということ。実際コスタリカ人は陽気で人懐っこく、女性にも親切なんです。歩いていると「オラ! コモエスタ?(こんにちは、ご機嫌いかが?)」と声がかかるほど。ドライバー氏も例外ではありません。「どこから来たの、子どもは何人いる?」と笑顔で話しかけてきます。安心して利用してください。あの特徴的な運転マナーだって大丈夫。底抜けに明るいサンホセに来れば、すぐ慣れてしまいますから(笑)。

コスタリカのタクシー料金
基本料金は最初の1キロが320コロン。1キロごとに330コロン加算。チップは必要なし。ただし12キロ以上の遠距離や、目的地が各タクシーの管轄地区から出てしまう場合は運転手と交渉すること。空港からサンホセ市内へはタクシーで15米ドル前後。1コロン=0.25円(5月末現在)。



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