この記事は1998年9月のものです。現在の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。

 

ハイ!名タクです

 

 

 

 

配車センター窓口から 細川潤一 配車係(37)

 中学生のころからギターを覚え、仲間とバンド活動をずっと。大学を出て就職してからも辞められず、結局会社をやめて、アルバイトをしながら音楽活動を続けてきました。でも「もういい年なんだから」と、営業係(乗務員)の父親の勧めで、この職場に。勤務形態が変則的で、自分の時間が自由に使えそうだったので。

 父親はまじめをコンクリートで固めたような人で、名タクに30年勤め、僕は名タクに育てられた。だから配車の仕事も大体知っていたつもり。実際、こんなに電話がバンバンかかってくるとは、夢にも思いませんでした。その一件一件のお客さまに不快感を与えず、正確な配車をするというのは、なかなか神経のいる仕事です。

 言葉使いの失敗なんて数えきれないほど。言葉に気を取られてお客さまの名前をすっかり忘れてしまったり、敬語を自分に対して使っちゃって、電話を切ってから真っ赤になったこともあります。

 まだまだ未熟な自分ですが、できることは何かをいつも考えて。お電話を受けると、「お世話になっています」と一言添えるようにしています。そういう気持ちがお客さまに「通った」と感じるときは、やっぱりうれしいですよ。

 困るのは、お客さまが自分でどこにいるか分からず、「ここにいるから来て」という注文をいただくとき。住所も分からず、近くに目印もないと言われると、立ち往生です。それを捜し出すのが僕らの仕事なんでしょうけどね。

 

 

配車係歴約1年半。昭和36年11月4日生まれ、名古屋市出身。愛知学院大学卒業後、アパレルメーカーなどを経て平成9年2月、名鉄交通入社。