この記事は2000年9月のものです。現在の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。

とらばーゆ 人

営業一筋、宝石業界からの転身!?

武田光一さん(南部第2営業基地)

 名タクに入社してちょうど一年。早くも「またこの車に乗りたい」というファンをつかんでいるのが、営業係(乗務員)の武田光一さん(46)です。

 指名でもしない限り、街でタクシーに乗る時、同じ運転士に出会うことはめったにありません。それが「残念だ」といわれた時が、とても嬉しかったそうです。

 また乗務を始めて間もない頃、ほろ酔い加減のお客様に、「口がさっぱりしますよ」と、持っていたチューインガムを差し上げたところ、とても喜ばれた経験もお持ちです。

 「もともと接客というのが好きなんでしょうね。今でも次はどんなお客様が乗ってくださるかと、仕事していてワクワクするんですよ」。そして乗車されたお客様のお顔をちらと拝見して、「その方にふさわしい話題を考えるのも楽しい」のだそうです。

 前職は宝石・貴金属の卸業。大学を出てから20年以上営業一筋で、「人と接するのは全く苦にならない」という武田さん。ご本人がいう通り話し方も表情も穏やかで、取材中も終始にこやかな表情です。

 また自分の個性を出しながら信頼を勝ち取るという点では、「宝石の営業もタクシーも同じ」といいます。

 「宝石はごく小さなものでも、何百万という価値のあるものもあります。これをただの“モノ”と思っていると置き忘れたりするのです。ですから常に宝石を現金と思うようにしていました」。

 「タクシーでも、お客様をただの“ご利用客”と思うのではなく、命をお預かりしていると思うと、責任感が増し、より安全運転に気を使うようになります」。

 ところで武田さんが名タクに入社したきっかけを伺うと…。

 宝石卸の仕事に行き詰まっていた昨年、名タク社員の知人が「勤めるなら名タクがいいよ」と、会社に紹介してくれたのだとか。

 「入社が決まった後、二種免許を取るために名タクの教育センターに通うんですが、そこの教育がしっかりしていて、この時、自分でもいい会社だと実感できたんです」。

 今はまだ地理に不案内な地区もありますが、「ベテランといわれるようになるまで頑張るつもり」と抱負も語ってくれました。