この記事は2001年9月のものです。現在の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。

とらばーゆ 人

接客にも取材経験が生きている元記者さん

西村知晃さん(南部第1営業基地)

 昨年11月の入社以来、若手のホープとして期待されている営業係(乗務員)の西村知晃さん(27)。前職は専門紙の“記者”でした。

 「高校時代から、ものを書く人間になりたいという希望がありましてね」。いったんは東京の大学を目指しますが、浪人したのを機に、実践力を身につけたほうがよいと考え直し、日本ジャーナリスト専門学校へ。

 総合科に1年、ルポライター科に2年学び、日本繊維新聞に就職します。主に百貨店やアパレルメーカーを担当し、ファッションショーなどの取材も手がけてきました。「仕事も面白かったし、初めて書いた原稿が活字になった時の感激も味わいました」。 

 そして出版社へ転職。オートバイ専門誌の編集部に所属し、山野を駆けまわるオフロードの取材で、カメラの腕も磨いたようです。しかし「半年ほどやってみて、最初に自分が目指していたものとちょっと違うな、と思い始めたんです」。

 理想は自分の書きたいものを書く―。それにはフリーになって、自費で取材し、書いたものを出版社に買ってもらうしかありません。才能と同時に、お金も必要です。

 仕事に迷いが出た時、ふと思い出したのが、タクシードライバーをやっている友人のこと。「一度、業界を離れてみるのもいいかもしれない…」。そう考えて、地元にUターン。「タクシーなら名タク」と、当然のようにこの会社を選んだそうです。

 今は書くことを趣味として、書きたいものを探していこうという気持ち。

 「名タクは雰囲気がいいんです。先輩のほうが先に僕の名前を覚えてくれて、気軽に話しかけてくれるなど、新人に対して思いやりがあるんですね」

 仕事も順調で、「接客というのは、人と人とのつながりを大切にすること」という西村さん。これまでの取材経験で、聞き上手になっているのでしょう。お客さまから「話を聞いてもらって、気分がすっきりしたよ」といわれることも度々のよう。

 「まだ仕事に慣れることに一生懸命」といいますが、今は名タクでの仕事がとても楽しそうな西村さんです。