この記事は2002年3月のものです。現在の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。

とらばーゆ 人

結婚式場、ホテルを経験した接客のプロ

岩田 和也さん(南部第一営業基地)

 背筋を伸ばし、どんな質問にも柔らかな表情で、誠実に答えてくれる営業係(乗務員)の岩田和也さん(46)。初対面でも、穏やかな人柄が十分に伝わってきます。

 かつては名古屋市中川区の名鉄交通ビル内にある結婚式場「グランドプラザ山王」(現ビアガレロ)に、宴会係として10数年勤務。飲食サービスや予約係として、大勢の方々の“人生最大のセレモニー”をお手伝いしてきました。

 そして、ここでのキャリアを見込まれ、30代後半には西三河に新しく誕生したホテルにトラバーユ。こちらでは宴会課長として、7年近くホテル宴会の基礎とノウハウを作り上げてきました。

 しかし、「もともと話をするのが苦手」という岩田さん。新人ボーイの頃はよかったのですが、出世するにつれて、人に話をする機会が増え、さらには講師を務める役目まで…。これはさすがに苦痛だったようです。

 しかもホテルの場合、オンシーズンの忙しさは別格。ピーク時には何日も家に帰れ ない日が続くのだそうです。

 そこで思いきって退職。その直後に名タクへ入社します。それが平成12年11月のこと。「実は、グランドプラザ山王にいた時から、ゆくゆくは名タクへ、と決めていたんです」。

 ホテルへの転職は義理ある人からのスカウトだったため、あくまでお手伝い。ですから7年ほど遠回りしたというわけです。

 「もともと車に乗ることが好きでしたし、タクシーは実力主義でしょう。年齢やキャリアに左右されず、まじめに働けば、収入や評価となって自分に返ってきます。それが魅力でした」と岩田さん。

 しかも接客は、結婚式場とホテルを経験していますから、いわばプロ中のプロ。マナーのよさでは、入社1年余で、すでにお客さまから高い評価を得ています。

 「今は名タクに入って本当によかったと思っています。仕事は私の性格に合っていますし、やりがいもあります。それに社内の雰囲気がアットホームで、無口な私でも自然に溶け込めます」。

 会社では野球とソフトボールのクラブに所属し、週2回程度汗を流すほか、個人的にはダイビングを楽しんだり、ジムに通い、健康管理も万全。「もう私にはトラバーユはありません」とほほ笑む岩田さんでした。