この記事は2003年12月のものです。現在の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。
HOME
>
東西タクシー事情
ガルーダ・インドネシア航空会社 名古屋支店長
バリ島は主島ジャワのすぐ隣りにある島で、300万人ほどが住んでいます。総人口が1億2000万人を超えるインドネシアの中の、小さな一州というわけです。
なのに知名度は国中でナンバーワン。世界から旅行者が押し寄せる観光地なんですね。真っ青な海、生い茂る熱帯植物、照りつける太陽。この大自然とバリ独特の伝統文化が人々を引きつけてやみません。
インドネシアはイスラムの国ですが、このバリだけはヒンドゥー教。島には多くのヒンドゥー寺院があり、その神話劇を演じるケチャという特有の踊りや、ガムラン音楽、石彫美術などが人気なのはご存じのとおり。
島の人たちは敬虔なヒンドゥー教徒ですから、みんな素朴で親切。タクシードライバーも例外ではありません。タクシーのダッシュボードには、チャナンと呼ばれるお供え物が必ず飾られていて、だれもが神々への祈りを捧げています。
こうしたタクシーの利用者は島在住の外国人か観光客がほとんど。評判のいい「ブルーバードタクシー」など数社のタクシー会社が島中を走っています。
とくに専用の乗り場はありませんから、ホテルやレストランなら電話で、あるいは道端を散歩中なら手で合図をするだけ。とにかくタクシーの数が多いから、急いでいるときでも心配ご無用。すぐにあなたの横に止まってくれますから。
車両は国産車ほか日本製、韓国製と多彩ですが、新車はブルーバードタクシーだけ、あとはまず中古車ですね。会社ごとに色分けされていますが、中古車でも車内は清潔、エアコンも完備ですからご安心ください。
ドライバーは信仰心が篤いだけに親切でフレンドリー。ただし開放的な土地柄でしょうか、とても張り切ってスピード感あふれる運転をする人が少なくありません(笑)。
最近はこのバリ島も観光客が減少し、タクシー会社も厳しい状況とのこと。そのため敬虔な信仰心篤きドライバー氏も、観光客を見つけるとクラクションを鳴らしてアピールにおおわらわ。
でも乗ってしまえば持ち前の親切心を発揮し、バリの見どころやおすすめのレストランなど熱心に教えてくれます。残念なのはインドネシア語しか話せないドライバー氏が多いことでしょうか。ですからカタコト語の事前勉強をぜひ。観光の楽しみの幅が広がりますよ、絶対。
【バリ島のタクシー料金】
基本料金は4,000ルピア。その後100mごとに200ルピアが追加される。ちなみに州都デンバサルの中心街から空港まではおよそ20,000ルピア。所要時間15分ほど。チップは料金の10%が目安。70ルピア=約1円。
HOME
>
東西タクシー事情TOP