この記事は2006年6月のものです。現在の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。

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 西太平洋ミクロネシアのカロリン諸島、その西端の島群がパラオ諸島。ロックアイランドと呼ばれるマシュマロ型島などおよそ300もの火山島、サンゴ島が集まって、1994年に独立を果たした国、それがパラオです。

 この国の最大の売り物は見渡す限りの青い海。この大自然のごちそうを目当てに、ハネムーンやらスキューバダイビングやら観光旅行にと、世界中から年間8万人の観光客が訪れます。この国の総人口のおよそ4倍。

 ということはパラオの人口は1万9000人、とても小さな島国なんですね。その半分が住むのが首都コロールですが、生活圏はせいぜい10キロ四方。ですから公共交通機関はありません。地元住民にとっての足は車、あるいは本当の自前の足というわけ。

 でもご心配なく。世界中から集まる観光客のみなさんのために、ちゃんとタクシーは走っていますから。しかも日本をはじめアメリカ、ヨーロッパ、台湾からのお客のために、それぞれの言葉を話すドライバーが多いんです。これは大きな特徴ですね。

 そしてもう一つ、メーターがないのも特徴です。というのも利用範囲はリゾートホテルからコロール市街のレストランやショッピングセンターの往復くらい。相場が決まっているわけですね。

 タクシーは個人経営で、簡単な表示板を屋根に取り付けただけの乗用車。ほとんどが日本製の中古車両で、なかには「えっ、大丈夫?」と思うような年代ものもアッパレ現役で頑張っています。

 ドライバー氏は現地のミクロネシア人。その昔、パラオは日本統治領でしたが、住民はとても親日的。ドライバー氏もその例にもれず、大変親切ですから安心してご利用のほど。

 タクシー乗り場はありませんが、観光客の集まる場所なら待機していますし、携帯が通じますから迎えを呼ぶのも簡単。それに日本と一緒で「流し」もあるんです。

 ただしパラオは片側1車線で追い越し厳禁。そこを流しのタクシーがノロノロとお客を探しながら走っています。当然後続車両は数珠つなぎ。運悪く後のタクシーに乗っていてもイライラしてはいけません。なんといってもここは南のサンゴの海、パラオなんですから。

 お疲れ気味の皆さん、常夏の別世界パラオへぜひ。こと「癒し」にかけては滅多に負けません。

【パラオのタクシー料金】
メーターがないので基本料金の設定はない。首都コロールの中心地から空港まではおよそ11キロ、20ドル。現地通貨はUSドル。1ドル=約112円(5月29日現在)。



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